2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧
22)価値判断の補正者 価値判断は情念に始まる。そこでの対象の価値を規定するのは、自由な意識の恣意である。あるいは、そもそも価値自体が自由な意識の恣意である。その自由な意識の恣意を基礎づけているのは、内感の物理的対象の不明瞭さである。端的に…
16)暗然としたイデア論 以上に示した唯物論では、知覚から情念を派生させつつ、自律の成立において情念を意識の始まりとして示し、スピノザ式機械論を脱する情念論を提示した。意識の始まりをその自律の始まりとして捉える限り、上記の唯物論とハイデガー…
9)悟性における知覚と物理的対象の結合 価値判断として現れる情念は、それ自身が既に現存在の投企になっている。この価値判断を実現するのは、悟性による内感と価値の結合である。そしてその原型は、悟性による知覚と身体外の物体の結合に遡る。しかしこの…
1)原初的意識としての情念 先行記事で筆者は「存在と時間」を意識成立に関する発達心理学として解釈した。事物的知覚よりも内感的情念を先行させようとするハイデガーの試みは、この解釈においてとても魅惑的に現れる。それと言うのも、意識の原初に現れる…